ダイ族舞踊(傣族)
傣族(タイ族、ダイ族)は、雲南省に暮らす少数民族。南方のミャンマー、ラオスとの国境付近や国境先などで暮らしています。
温暖な気候と大河の恵みにより、花が咲きみだれ、緑が生いしげる豊かな自然環境を土台に、独自の文化をつくり上げた農耕民族です。
傣族の別名は、「水の民族」。枯れることのない大河(メコン川)の恵みを存分に受け、豊かな土壌で暮らしています。
傣族の踊りには、川や魚、水汲みの様子など、「水」にまつわる作品がたくさんあります。水汲みに使う桶を舞踊道具として使うこともあるほどです。
傣族にとって「孔雀」は特別な鳥。
孔雀は神聖な鳥であり、舞踊ではよくモチーフとして孔雀を真似た動きが見られます。
傣族の舞踊は、しなやかな身のこなしで、柔らかく、優美です。
カラダでっきりと形づくる表現が好まれるため、どんなに素早い動きのなかでも、独特な形づくりで美しさを感じられますよ。
※2014年発表会演目「孔雀飛来」、「雨竹林」
※2015年公演演目「雲之南」(雲の南)
衣装は主に筒形の長いスカートで、着物のように脚をすっぽり隠しますが、身体のラインはしっかりあらわれます。
傣族舞踊からは普段の生活にも使える女性の身体美や、美しい所作を学ぶことができますよ。
南国情緒を漂わせながら、時に柔らかく、時に軽快に踊る傣族舞踊は、どこか懐かしい気持ちにさせてくれます。
Written by Iku Matsuda