モンゴル舞踊(蒙古族)
モンゴル族の踊りでは、豪放で自信にあふれた「天の寵児」の気概を表現します。きっと大自然のみなぎる生命力を感じられるでしょう。
モンゴル族は、中国北方の広大な草原に、その多くが暮らしています。
「馬の背上の民族」という異名を持つ騎馬民族です。大草原で、彼らは長い間、遊牧や牧畜業を営んできました。移動式住居「パオ」に暮らし、勒勒车(ロロ車)に乗ります。
言語は中国語と、縦文字の旧モンゴル語。鷹や熊などをトーテムに、太陽神や北斗星神を崇拝する原始ラマ教の影響を受けています。
毎年8月に行われるナダム(那达慕)が、もっとも大きなお祭りです。ナダムでは歌や踊りが披露され、モンゴル式相撲大会、競馬などが行われます。
日本の国技といえば相撲ですが、幕内力士にも中国出身のモンゴル族の方がいらっしゃるんですよ。
そんなモンゴル族の舞踊は、落ち着きがあり、力強く、快活なリズムで、たとえ素早く力強い動きの中でもこせこせしません。そして素朴で、真面目です。
手首、腕、肩をしなやかに曲げ伸ばし、円の感覚を大切にします。脚の動作は屈伸をコントロールすることで、剛と柔の良さを併せ持ちます。
また騎馬民族らしく、馬の駆けるステップを脚で表現する場合もあります。
※2014年発表会「蒙古人」(モンゴル人)
モンゴル族の代表的な踊りは、伝統的な集団舞「安代舞」、宴の席で踊られる「筷子舞」(お箸の踊り)、祭りや晴れの日に踊られ、おもてなしの意味を持つ「灯舞、頂碗舞」、動物の動きを模倣した「鷹舞」など。
※2015年公演演目「盅碗舞」(チュウワンマイ)
※2015年公演演目「鴻雁」(ホウン イヤン)
青い空、どこまでも広がる大草原に、勇壮な騎馬民族に想いを馳せながら、あなたも力一杯踊ってみませんか?
参考資料:《舞蹈艺术欣赏》教案3 中国民间舞 蒙古族舞蹈
Written by Iku Matsuda